情報局

Information Hub

情報局

傾斜地の農薬散布をドローンでスマートに。XAG P60、愛媛のかんきつ園の空を飛ぶ(現地レポートvol.4)

現地レポート

傾斜地の農薬散布をドローンでスマートに。XAG P60、愛媛のかんきつ園の空を飛ぶ(現地レポートvol.4)
愛媛県松山市の傾斜地のかんきつ園を自動航行で散布する農業用ドローンXAG P60

水稲、だいず、小麦などの播種や農薬・肥料散布で普及が進む農業用ドローン。一方、農薬製品では、かんきつ場面での無人航空機による散布の登録も徐々に増えつつあります。そんな中、愛媛県のかんきつ園(傾斜地)で実施された農業用ドローンXAG P60のデモフライトでは、殺菌剤を10aあたり16L散布。現地の最新情報をレポートします。

取材MEMO

日時
2026年7月28日AM
場所
愛媛県松山市 現地圃場
作物
かんきつ
機体
XAG P60
散布内容
殺菌剤20倍希釈/10aあたり16L/液滴150μm/飛行高度4m
散布時間
3分/約3a

完全自動航行で傾斜地の園地に、殺菌剤を10aあたり16L散布

2026年7月28日、愛媛県松山市のかんきつ生産者様の園地で、産地の関係者10名が参加して農業用ドローンXAG P60のデモフライトが実施されました。 XAG P60は、粒剤で最大25kg、液剤で最大30Lの散布が可能。アームを折りたたむことで体積を20%ダウンすることができ、軽トラックでの積み下ろしもしやすいコンパクトさが自慢です。 弊社マーケティング本部 大型農家支援グループの中四国・九州エリアマネジャー涌嶋がXAG P60のオペレーターを担当し、傾斜地の園地(レモン、いよかん)の測量を行ったデータをもとにAIでルートを自動作成。完全自動航行によるフライトで、20倍に希釈した殺菌剤を10aあたり16L散布しました。
猛暑の中、かんきつ園に集まった産地の関係者
当日は猛暑の中、産地の関係者が集まった
XAG P60のコントローラーで自動航行と手動操作を切り替える
自動航行、手動操作はコントローラーで簡単に切替え可能
測量データをもとに自動航行で散布するXAG P60を見守る参加者
あらかじめ測量したデータをもとに自動航行で散布
樹上から4mの高度を維持して散布するXAG P60
樹上から4mの高度を維持しながら散布

炎天下でもミスト冷却装置を活用し、バッテリーの急速充電を可能に

デモフライト当日は最高気温35℃を超える猛暑日。XAGのドローンは、スマートバッテリーとミスト冷却装置、急速充電ステーションの組み合わせで、約8分の急速充電が可能です。

「真夏の炎天下でも、ミストで冷却することで、効率よく充電を行うことができました。スマートバッテリーは、1本で約30aのかんきつ圃場に散布することが可能です。ドローンはかんきつから4mの高度を維持しながら、AIが作成したルートに基づき自動航行で散布を行い、スタート地点まで戻ってきます。かんきつ散布時の液滴サイズは、今回150μmに設定していますが、無風の際には110μmぐらいに設定するのをおすすめします」

弊社涌嶋

当日のデモフライトを担当した弊社涌嶋の解説に、メモを取る熱心な参加者の姿も見られました。
赤いキャップのミスト冷却装置とバッテリー急速充電ステーション
ミスト冷却装置(写真手前の赤キャップの装置)で夏場の高温下でも急速充電
コントローラーの画面で液滴サイズを設定する様子
液滴サイズもコントローラーで設定
散布後、薬剤が付着したいよかんの葉
いよかんの葉に、薬剤がまんべんなく付着しているのが分かる

ドローン操縦経験者からも期待の声誰でも自動航行で均一に散布できて楽

他メーカーのドローン操縦ライセンスを保有されている参加者の方からは、「無人ヘリコプターで水稲の施肥をする場合、規定量を投下するのが結構難しいんです。また、農薬においても、無人ヘリコプターだと、オペレーターの力量次第で散布の品質が変わってしまう。その点、ドローンは操作が楽だし、自動航行なら誰でも均一で精密な散布ができるので、防除品質の均一化が図れていいですね」との前向きなご意見をいただきました。これを機に、P60の操縦ライセンスも取得予定とのことです。
XAG P60のマニュアル操作を体験する参加者
「初心者でも操作しやすそうなコントローラーですね」と参加者の方も高く評価

スプリンクラー設備の建て替え検討で、ドローンは有力な選択肢に

また、続けて「かんきつでのドローン散布はまだまだ進んでいませんが、例えばスプリンクラー防除の施設が老朽化して建て替えなければならない場合など、ドローン散布が有力な選択肢になると思います。さらに、かんきつと水稲の複合経営では、ドローン稼働率が向上するので、導入を検討するケースも増えてくると思います」とかんきつへのドローン散布普及についての考えをお話しくださいました。

農業用無人車はワイナリーのぶどうにも使用できる汎用性が評価

XAG P60のフライト体験終了後は、弊社涌嶋が農業用無人車XAG R200のデモ走行を実施。平地にて自動走行、自動散布のデモンストレーションを行いました。
農業用無人車XAG R200については、次回レポートで詳しく紹介
弊社涌嶋からは、走行速度に連動した自動散布、液滴サイズや風圧の調整、200kgの重量物までのけん引などについて解説がありました。ワイナリーのぶどうにも使用できる汎用性も評価が高かったようです。
車両から降ろされた農業用無人車XAG R200
平地で自動走行・自動散布のデモを行うXAG R200
参加者の注目を集める農業用無人車XAG R200
「ぶどう園にも使えそうだね?」と参加者の方々の注目を浴びる農業用無人車XAG R200
今回、参加してくださった農業資材関係会社の代表者様は、「地道な積み重ねで地域の農業関係者の皆さまに信頼をいただくことが大事。XAGのドローンも、地域農業発展のための選択肢の一つとして考えていかなければなりません。単純にかんきつの作業効率化を図るだけでなく、ドローンを地域貢献事業としてとらえる必要があると考えています」とデモフライトの1日を総括してくださいました。

ドローンFAQ

Q. かんきつでドローン散布の登録がある農薬を教えてください

A. 弊社農薬では、殺虫剤のアドマイヤー®フロアブル、ダニゲッター®フロアブル、モベント®フロアブルや、殺菌剤のナティーボ®フロアブルなどの製品に、かんきつの「無人航空機による散布」の登録があります。

Q. 傾斜地でもドローンは農薬散布できるのですか?

A. XAG P60は、傾斜地でも問題なく農薬散布することができます。対地レーダーで地上高を検知しながら自動航行するので、かんきつ園の傾斜地でも気軽に散布できます。

Q. 農薬散布をするなら、ドローンと無人ヘリコプターのどっちがいいの?

A. ドローンは、無人ヘリコプターと比べて、コンパクトで経済的、小回りが利くので中山間地などで有利、自動航行モードが充実しています。一方、無人ヘリコプターは、タンク容量が大きく、大規模面積の散布で有利など、それぞれのメリットがあります。

お問合せ

BACK INDEX NEXT